【2023年最新情報】読んで納得!IT導入補助金(前編)

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【2023年最新情報】読んで納得!IT導入補助金(前編)

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公開日:2023年1月23日
更新日:2023年4月5日

皆さまこんにちは。

こちらのコラムでは『IT導入補助金2023』について、事業の概要から申請の流れ・申請時のポイントを、全2 回にわたって解説いたします。(後編はコチラ

このコラムは

IT導入補助金について、興味はあるけれどあまりご存知でないという方

申請を検討中だけれど、何から始めればいいのかわからないという方

お得にITツールの導入をされたい方

にオススメの内容となっております。

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2022年1月に改正が行われた電子帳簿保存法や、2023年10月から施行予定のインボイス制度(適格請求書保存方式)など、相次ぐ法改正に対応するために、現行システムの見直し・新規導入をご検討中の方もいらっしゃるかと思います。

例えば、請求書や領収書を中心とする書類の電子保存に対応している経費精算システムや、税区分を自動で切り替えることができる会計システムの導入などが挙げられますね。

 

しかし、コスト面や導入時の工数を考慮し、なかなかシステムの導入に踏み切れないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこでぜひご活用いただきたいのが、『IT導入補助金』なんです。

 

前編である今回は、そもそもIT導入補助金とはどのような事業なのか補助される対象はどこまでなのかなど、補助金を活用するために知っておきたい基本要素について、理解を深めていきましょう。

IT導入補助金とは?

「IT導入補助金」はどのような目的で、どういった補助を受けられるものなのでしょうか?

IT導入補助金(正式名称:サービス等生産性向上IT導入支援事業)は、企業の抱える人材不足や賃上げなどといった課題の解決、さらに制度改正への柔軟な対応ができる環境づくりをITツールの導入によってサポートし、企業経営力の向上や強化を図ることを目的としています。

中小企業庁が行っている『中小企業生産性革命推進事業』の中のひとつの取り組みで、中小企業・小規模事業者等が IT ツールを導入する際に活用することのできる補助金です。

対象となる“ITツール”は?

『ITツールの導入時に活用できる補助金ということはわかったけれど、そもそも補助対象となる“ITツール”とはどういうものなのだろう』と思った方もいらっしゃるかもしれません。IT導入補助金の事務局が公表している応募要領では、ITツールは次のように定義されています。

ITツールとは、本事業においてIT導入支援事業者が提供し、かつ事務局に事前登録された補助事業者の労働生産性向上に資するソフトウェア・オプション・役務・ハードウェア(中略)の総称。

つまり、IT導入補助金において補助対象となるITツールとは、

働き方の見直しや運用コストの削減など、会社の労働生産性を上げることを目的に導入するシステムのことで、それらは事務局に事前登録されたものである必要があるということです。

登録要領にもあるように、ITツールは大きく4つに分類されます。

大分類① ソフトウェア

生産性の向上やインボイス制度への対応など、業務環境を改善するためのソフトウェアが補助対象

大分類② オプション

ソフトウェアの導入に伴い必要となる、拡張機能やデータ連携ツールなど

大分類③ 役務

システム設定や導入後の保守サポート、セキュリティ対策など

大分類④ ハードウェア(デジタル化基盤導入枠のみ)

PCやスマートフォンなどの業務で利用する実端末

☆POINT☆

設定だけでなく、導入後もシステムを安心して効果的に使っていくための「役務」もITツールとして申請ができるのがIT導入補助金の大きな特徴です。

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補助対象者

事業の目的を理解していただいたところで、IT導入補助金の補助対象者について確認していきましょう。
中小企業、小規模事業者を対象とした補助金事業ですが、業種ごとに資本金または従業員数の制限があります。

【中小企業】

資本金又は従業員数(常勤)が下表の数字以下となる会社または個人であること。

業種分類資本金額または出資総額常勤の従業員数
製造業、建設業、運輸業3億円300人
卸売業1億円100人
サービス業5,000万円100人
(ソフトウエア業、情報処理サービス業、旅館業を除く)5,000万円100人
小売業5,000万円50人
ゴム製品製造業3億円900人
(自動車又は航空機用タイヤ及びチューブ製造業並びに工業用ベルト製造業を除く)
ソフトウエア業又は情報処理サービス業3億円300人
旅館業5,000万円200人
その他の業種(上記以外)3億円300人
医療法人、社会福祉法人、学校法人300人
商工会・都道府県商工会連合会及び商工会議所100人
中小企業支援法第2条第1項第4号に規定される中小企業団体主たる業種に記載の従業員規模
特別の法律によって設立された組合またはその連合会主たる業種に記載の従業員規模
財団法人(一般・公益)、社団法人(一般・公益)主たる業種に記載の従業員規模
特定非営利活動法人主たる業種に記載の従業員規模

☆POINT☆

大企業のグループ会社や子会社(みなし大企業)の場合、資本金または従業員数を満たしていても、申請することができません。

【小規模事業者】

従業員数(常勤)が下表の数の数字以下となる会社または個人であること。

業種分類資本金額または出資総額常勤の従業員数
商業・サービス業(宿泊業・娯楽業除く)5人以下
サービス業のうち宿泊業・娯楽業20人以下
製造業その他20人以下

【2023年最新情報】申請条件・前年からの変更点

IT導入補助金は、補助目的の異なる複数の枠組みから成り立っています。

2022年11月に閣議決定された令和4年度第2次補正予算にて、IT導入補助金の対象拡大が発表され、これまでよりも補助金の活用がしやすくなりました。

ここからは申請の枠組みと条件を、2022年からの変更点とともに解説いたします。

【通常枠】

労働生産性の向上に資するITツールが補助対象となっています。
「プロセス」(後ほど説明)と呼ばれる業務工程を1つ以上設定して申請をします。

通常枠は「A類型」「B類型」に分類されており、それぞれの違いは

・補助額

・プロセス数

・賃上げ目標の要否

となっております。

 

 2022年からの変更点 

▶A類型 補助下限額の引下げ《低価格のツールにも活用可能に!》

2022年:30万円~150万円未満 ⇒ 2023年:補助額5万円~150万円未満

▶クラウド利用料 補助対象期間の延長《より手厚い支援が受けられる!》

2022年:最大1年分 ⇒ 2023年:最大2年分

 

A類型 B類型
補助額 5万~150万円未満(下限引き下げ) 150万~450万円以下
補助率 1/2以内
プロセス数 1以上 4以上
賃上げ目標 加点 必須
補助対象 ソフトウェア費・クラウド利用費(最大2年分補助)・導入関連費等

《プロセスとは》

通常枠の申請要件となる「プロセス」とは、いわば“業務のジャンル分け”のようなものです。

会計・財務・経営
常務固有プロセス
総務・人事・給与・労務
教育訓練・法務・情シス
顧客対応・販売支援
汎用プロセス
調達・供給・在庫・物流
決済・債権債務
資金回収管理

A類型は上記の図から1つ以上、B類型は4つ以上のプロセスを選ぶ必要があります。

例えば…

従業員数:100名
導入ツール:給与システム・勤怠管理システム・初期設定代行費用・操作指導費用
補助金対象経費:780,000円

上記の導入ツールの場合、《総務・人事・給与・労務・教育訓練・法務・情シス》のみの1プロセスですので、通常枠A類型での申請となります。

よって、780,000円の補助金対象経費に対し、補助率は1/2となりますので、390,000円でツール導入ができるということです。

【デジタル化基盤導入枠】

サイバーインシデント(サイバー攻撃や情報漏洩等)で事業継続が困難となる事態を回避するとともに、被害が引き起こすリスクや中小企業・小規模事業者等の生産性向上を阻害するリスクを低減するための支援を行うものとなっています。

 2022年からの変更点 

▶補助下限額の撤廃《低価格のツールにも活用可能に!》

2022年:5万円~50万円以下 ⇒ 2023年:補助額50万円以下(下限なし)

デジタル化基盤導入類型
補助額 会計・受発注・決済・ECソフト PC・タブレット等 レジ・発券機等
50万円以下(下限なし) 50万円~350万円 ~10万円 ~20万円
補助率 3/4以内 2/3以内 1/2以内
賃上げ目標 なし
補助対象 ソフトウェア費・クラウド利用料(最大2年分補助)・導入関連費等

例えば…

従業員数:25名
導入ツール:財務会計システム・ソフトウェアインストール設定費用
補助金対象経費:250,000円

上記の申請内容だった場合、250,000円の補助金対象経費に対し、補助率は3/4ですので187,500円が補助金申請額となり、62,500円でツール導入ができます。

☆POINT☆

通常枠では補助対象とならないPCやタブレットなどのハードウェアも補助対象です

【セキュリティ対策推進枠】

サイバーインシデント(サイバー攻撃や情報漏洩等)で事業継続が困難となる事態を回避するとともに、被害が引き起こすリスクや中小企業・小規模事業者等の生産性向上を阻害するリスクを低減するための支援を行うものとなっています。

 セキュリティ対策推進枠
補助額5万円~100万円
補助率1/2以内
機能要件独立行政法人情報処理推進機構が公表する「サイバーセキュリティお助け隊サービスリスト」に掲載されているいずれかのサービス
補助対象サービス利用料(最大2年分)

申請はIT Worldにおまかせください!

いかがでしたでしょうか。今回はIT導入補助金を活用するために確認しておきたい事業の概要について解説いたしました。

後編では、手続きのフローや申請のポイントを実際の事例を踏まえながら解説いたします。

弊社IT Worldは、皆さまの補助金申請をサポートするIT導入支援事業者ですので、今回のコラムでIT導入補助金にご興味をお持ちいただいた方は、ぜひ弊社にご相談ください。