5分で読める【DXとは?~企業の存続のためのDX~】後編

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5分で読める【DXとは?~企業の存続のためのDX~】後編

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DXへの取り組み方

本コラムでは、どのように中小企業はDXをすすめ、DXを進めていけばよいのか、全2回にわたって解説していきます。

前編では、DXとは何か、から、日本の中小企業でDXへの取り組みが進んでいない理由を解説いたしました。
後編にあたる今回は、
ではどのようにこれらの課題をクリアして、中小企業はDXに取り組んでいけば良いのかを解説いたします。

「DXに取り組む」と言っても、
DXへの取り組みは短期的に行っていくものではなく中長期的に行っていくものです。
そのため、下記のようにしっかりとステップを踏んで進めていきましょう。

鈴木康弘「成功=ヒト×DX」(2021年6月)参考

01.経営者を筆頭に会社でDXへの取り組みの必要性を共有

DXは経営者だけで行っていくものではなく、会社、そして従業員の変革が求められるもののため、全社的に取り組んでいく必要があります。

そもそもDXとは、過去の成功体験を破壊し、新しい価値を創造していくため、

前編のDXが進まない理由でも挙げたように、既存従業員の抵抗がうまれることもよくあるケースです。

このような場合も、しっかりと経営者からDXの必要性、そして会社のビジョンを発信することによって、従業員もその必要性を理解し、協力姿勢・体制をとれるようになっていきます。

一方で経営者がDXの必要性を認識していない場合には、

同じく前編でご紹介したようなベッドバス社とウォルマート者の一例だけにとどまらず、競合の動向等も踏まえ、その必要性を根気強く説いていく必要があります。

また、経営者のNOには、DXの必要性を認識していないだけでなく、経営者としてのその他の検討の留意点があるはずです。

そこを理解し、経営者の立場になって考え、対応していく必要があります。

このように、経営者がリーダーシップを発揮し、経営者を筆頭に前者で会社の進んでいくビジョン、

そしてDXの必要性を共通認識することが、まず第一のステップとなります。

02.社内でDXの推進体制を構築

次に、社内でDX推進体制を構築していきましょう。

DXはITシステムの専門チームに任せたり、またそれぞれの事業所や部署ごとに行っていくものではなく、

部門を横断して行っていく必要があります。

また、社内にDX人材がいない場合は、デジタルに詳しかったり、新規事業立ち上げなどを行ったことのある外部サポーターを入れておくことをおすすめいたします。

業務に詳しい人間と、自社にない、デジタル知見や変革スキルを有する外部の人間があつまることで、新しい視点がうまれ、プロジェクトの活性化が期待できます。

また、どうしても当事者のみのチームとなると、自部門の業務のDX化を優先したりと、主観的になる傾向がありますが

このようなときにプロジェクト全体を俯瞰して見ることができる外部の人間を置く、というのは有効な手段となります。

ただ、ここで一点注意していただきたいのが、この外部の人間、というのは、一定期間限定のアサインとしましょう。

一定期間で外部のスキルを自社のものとしていき、自社で変革スキルを有していくことが重要となってきます。

また、社内のプロジェクトチームのメンバーも固定化させるのではなく、ローテーションにしてまわしていくことで、変革体質を従業員に定着させ、DX・変革人材の育成をおこなっていくことも意識していきましょう。

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03.自社の課題を洗い出し、優先順位をつける

社内でDXの推進体制の構築ができたら、つぎは自社業務の課題を洗い出し、DXに取り組む優先順位をつけていきましょう。まずは業務フロー図を書き出し、業務がブラックボックス化していないかなど、顕在している課題、そして潜在的な課題を洗い出していきます。

その次に、ここででてきた課題をグルーピングなどを行って整理することで課題の真の原因などがみえてきます。
これをしたうえで、会社の方向性などと照らし合わせて、効果が一番みえやすいところや、会社への貢献度の高いところから、優先して取り組んでいくことができます。

04.変革を定着、ダイナミック・ケイパビリティを高める

最後に、変革を定着させ、”ダイナミック・ケイパビリティ”を高めていきましょう。

さきほど変革体質をつくる、などと何度もお伝えしてまいりましたが、DXや変革は一度おこなえばそれで終わり、というわけではありません。

しっかりと定着させ、今後も変わっていく社会情勢に対応していく必要があります。

「ダイナミック・ケイパビリティ」とは日本では、経済産業省の出す「ものづくり白書」の2022年版で言及されたことがきっかけで広く周知されるようになった言葉となります。

企業が発展、そして存続していくには変革を続け社会に対応していく必要がある、と冒頭から説明しておりますが、自社の存続のためには「ダイナミック・ケイパビリティが必要」と言われています。

ダイナミック・ケイパビリティとは 

環境の変化に対応するために、企業が自己変革していく能力のことを指し、不確実性の高い世界では、環境変化に対応するために、組織内外の経営資源を再構成・再結合する経営者や、組織の能力ダイナミック・ケイパビリティが企業の競争力の源泉となる。といわれています。

ダイナミック・ケイパビリティを構成する3要素として、感知、捕捉、変容があげられますが、この3要素の向上にデジタル技術が大きく貢献するため、変革を企業体質とし、ダイナミック・ケイパビリティを高めるにはDXに取り組む必要がある、といわれます。

デジタル技術を活用してデータを収集・分析することで、現状を正確に迅速に把握することで脅威や危機を「感知」し、変化に合わせて既存の資産・知識・技術を「捕捉」する。といったように、デジタル技術の活用で「感知」能力や「捕捉」能力は発揮されやすくなります。

また、企業の組織体制や社内ルール、ワークフロー、ビジネスモデルなどの大胆な「変容」を、新しいデジタル技術を利用して行うことは、DXの実現そのもの、といえます。

このように一つずつステップを踏んで、社内のDXを進め、DXの成功、そして企業の存続につなげていきましょう。

また、DXが日本の中小企業で進まない理由で課題としてあげられた「コスト」についてですが、

2025を目前に控えた今、DXへの先行投資は必須といえます。

ただ、いきなり変革を目指して投資を行うのではなく、社内のアナログ業務をデジタルに置き換え、紙代や従業員の工数削減をはかる等、費用対効果がみえやすいところから取り組んでいくことで、DXにつながっていくと言えます。

また、IT Worldでも申請支援をおこなっております「IT導入補助金」や、その他の補助金や助成金のご活用いただくことで、コスト面でのハードルを下げることが可能となっております。

2025年の崖を前に、社内業務の見直し、対策を講じていきましょう。

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