魂のQ&A vol.86

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魂のQ&A vol.86

労働者災害補償保険「休業補償給付」の一部労務不能

(労働者災害補償保険→以下、労災保険)

〔質問〕

社員が業務中に怪我をしてしばらく休業していました。一旦復帰をしたものの、医師からは当面通院をするように指示があったそうです。通院のために休業や遅刻・早退をした場合については労災保険からの休業補償給付の対象にはならないのでしょうか?

〔回答〕

一部労務不能の場合でも支給要件を満たせば休業補償給付の対象となります。

»休業補償給付の支給要件

① 業務または通勤を原因とする負傷または疾病のため療養していること

② 療養のために働くことができないこと

③ 労務不能であるため賃金を受けることができない日であること

 

»一部就労をした場合

上記の休業補償給付の支給要件である「療養のために働くことができない」とは、一日の所定労働時間の全てが労務不能である場合だけではなく、そのうちの一部の時間について労務不能であることでも支給要件を満たすことができます。

»一部就労の場合の休業補償給付

一部就労の場合は、平均賃金(給付基礎日額)から実際に支払われた賃金額を差し引いた額の60%が支給されます。

平均賃金が10,000円で一部就労により5,000円の賃金を受けた場合、不就労時間についての平均賃金の60%は、

10,000円-5,000円×60%=3,000円

となります。

»治癒後の休業補償給付

休業補償給付は療養を行っている期間が対象となるため、完全に回復した場合や、治療について傷病の症状の回復・改善が期待できなくなった状態(治癒)となった場合は、休業補償給付の対象とはなりません。

関連する法改正

令和291日より複数の会社等に雇用されている労働者の方々への労災保険給付の給付額の算定方法が変わります。

(ご参考:厚生労働省  https://www.mhlw.go.jp/content/000645682.pdf

  • 現行制度:災害が発生した勤務先の賃金額のみを基礎に給付額等を決定
  • 改正後:すべての勤務先の賃金額を合算した額を基礎に給付額等を決定