総務の魂 vol.83

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総務の魂 vol.83

ワーク・エンゲイジメントを 高めましょう!②

今回はビジネス界における従業員エンゲージメント調査で世界的に有名なギャラップ社のエンゲージメント調査(Q12)を紹介します。

Q12はたった12問の質問に従業員が回答することで、会社のエンゲージメントの状態が分かるというものです。

Ⅰ.Q12の質問内容

Q12の質問内容ですが、以下のとおりです。

 Q1. 自分が仕事で何を期待されているか理解している

 Q2. 自分の仕事を適切に行うのに必要な資料や備品を持っている

 Q3. 職場で、自分が最も得意なことをする機会が毎日ある

 Q4. 過去7日間の中で、よい仕事をしたと認められたり褒められたりした

 Q5. 上司または職場の誰かが、自分を一人の人間として気にかけてくれているようだ

 Q6. 職場で、私の成長を促してくれる人がいる

 Q7. 仕事において、自分の意見が尊重されているようだ

 Q8. 会社の使命や目的が、自分の仕事が重要なものであると感じさせてくれる

 Q9. 同僚たちが質の高い仕事をしようとコミットしている

 Q10.職場に親友(なんでも話せる人)がいる

 Q11.過去半年の間に、職場の誰かが私の成長度合いについて話してくれた

 Q12.過去1年の間に、仕事で学び成長する機会があった

Ⅱ.Q12の実施方法

Q12を従業員に実施してみることをお勧めします。匿名で「1:とても不満~5:とても満足」の5段階で回答してもらいます。5分あればできます。

そして、その結果を全体、部門別、役職別、年齢別などで集計します。単純平均で構いません。たったこれだけで従業員エンゲージメントの状態がおおよそ分かります。

Ⅲ.Q12の結果の見方

ギャラップ社によるとQ12の結果の見方は以下のとおりです。

【全体平均の読み方】
全世界で行った同調査の平均値 : 「3.6」、平均値が「3.8」を超えると、時間差はあっても業績の向上につながり、反対に平均値が「3.3」を切ると、業績への悪影響が大きい。

【質問ごとの読み方】
平均値が「3.8」を超える ⇒ マネジャー(管理監督者)が得意としているポイントとなる。平均値が「3.3」を下回る ⇒ 社員が不満を抱いているポイントとなる。

これは経営を見る指標として大いに活用できそうですね。ぜひ貴社でも実施してみてはいかがでしょうか。弊社で実施のお手伝いもできますので、お声掛けください。 次回からは、ワーク・エンゲージメントの内容に入って行きたいと思います。

労働関係法令等の最近の動き

賃金請求権の消滅時効期間を当面3年(いずれ5年)とする法律案要綱

令和2年1月10日、厚生労働省労働政策審議会において「労働基準法の一部を改正する法律案要綱」の答申が行われました。1月下旬より開催される通常国会に改正法案が提出される予定です。

施行日は、民法の改正法の施行日に合わせて、令和2年4月1日が予定されています。

種類 現在(改正前) 令和241日以降

(経過措置)

未定

(経過措置終了後)

労働者名簿等の保存期間 3年 3年(当分の間) 5年
賃金請求権の消滅時効期間 2年 3年(当分の間) 5年
退職手当 5年 改正なし
年次有給休暇 2年
災害補償請求権 2年

いわゆる「パワハラ指針」および各種ハラスメント関連指針が告示されました

令和2(2020)年1月15日付の官報にて、パワハラ防止措置の義務化を内容とする改正法の施行に関連した指針が告示されました。

「パワハラ防止対策の義務化」についての施行日は、大企業は令和2(2020)年6月1日、中小企業は令和4(2022)年3月31日までは努力義務、令和4年4月1日から義務化されます。

あわせて、関連する指針が告示されました。いわゆる「セクハラ指針」「マタハラ指針」「育児介護休業指針」です。パワハラ防止措置義務化の施行日である令和2年6月1日から適用するとされました。

ハラスメントの種類(一般名称) 定義(概略) 根拠法
パワーハラスメント 優越的な関係を背景とした言動 労働施策総合推進法
セクシャルハラスメント 性的な言動 男女雇用機会均等法
マタニティハラスメント 妊娠、出産等に関する言動 男女雇用機会均等法
育児休業・介護休業に関するハラスメント 育児休業等に関する言動 育児・介護休業法

企業において、上記4つのハラスメント防止対策を検討される際には、指針毎ではなく、まずは4つの指針の共通部分を確認して骨格を検討してから、相違部分を検討していく手順が効率的であると考えます。

短時間労働者への厚生年金適用拡大

前号では厚労省の検討状況として、月収8.8万円(年収換算約106万円)以上などの条件を満たす短時間労働者が厚生年金に強制加入となる企業の範囲が、現在の「被保険者数501人以上」から「従業員数50人超」へ拡大する方向で検討が進められていることをお伝えしました。

その後、令和元(2019)年12月27日に公表された社会保障審議会年金部会の資料では、下記の通りになっています。

令和4年10月から100人超、令和6年10月から50人超とステップを踏んで適用する方向です。

被用者保険の適用拡大には、本来全ての被用者に被用者保険が適用されるべきとの要請と、中小企業の経営配慮をすべきとの要請の、2つの要請があり、この2つの要請を調和させる観点から、企業規模要件見直しの具体的なスケジュールについて、政府・与党内で議論・調整が行われた。

この調整の結果、具体的には、2024(令和6)年 10 月に 50 人超規模の企業まで適用することとし、その施行までの間にも、できるだけ多くの労働者の保障を充実させるため、2022(令和4)年 10 月に 100 人超規模の企業まで適用することを基本とする、との結論に至った。

また、この場合の「従業員数」の定義(案)が記載されています。

ここでいう「従業員数」は、より正確には、「労働時間が通常の労働者の4分の3以上の者」の総数であり、それ未満の短時間労働者を算定に含めない。また、賃金や労働時間の要件についても、必ずしも実績値ではなく、契約上の所定賃金・労働時間によって判断する。

総務のお仕事カレンダー 2020年2月・2020年3月

2月10日(月) 1月分の源泉所得税・復興特別所得税・住民税特別徴収税の支払

■参考リンク:国税庁「源泉所得税及び復興特別所得税の納付期限と納付の特例」

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2505.htm

2月17日(月) 所得税および復興特別所得税の確定申告受付開始

■参考リンク:国税庁「確定申告・還付申告」

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/qa/02.htm

3月2日(月) 1月分の健康保険・厚生年金保険料の支払

■参考リンク:日本年金機構「保険料と総報酬制について」

https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/hokenryo-kankei/hoshu/20140714.html

3月10日(火) 2月分の源泉所得税・復興特別所得税・住民税特別徴収税の支払

■参考リンク:国税庁「源泉所得税及び復興特別所得税の納付期限と納付の特例」

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2505.htm

3月31日(火) 2月分の健康保険・厚生年金保険料の支払い

■参考リンク:日本年金機構「保険料と総報酬制について」

https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/hokenryo-kankei/hoshu/20140714.html

[] ハローワークのサービスが充実します

2020年1月6日より、ハローワーク・インターネットサービスの機能が充実し、利用者のニーズに応じたサービスの提供が行われています。システムの刷新によって求人票の様式や求人の公開方法が変わり、掲載する情報量が増え、求職者が求める情報をより詳細に伝えられるようになっています。2019年12月27日までに申込された求人については、新設された項目を追加登録することで当該項目が公開されます。求人票の様式変更や公開方法は以下の参考リンクからご確認下さい。

■ 参考リンク:厚生労働省「2020年1月6日からハローワークのサービスが充実します!」

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_06574.html

[2] 1年単位の変形労働時間制に関する労使協定の作成

 年度単位など4月起算で変形労働時間制を採用している企業においては、協定の有効期間が近々切れてしまいますので、労使協定や年間カレンダーを作成しておきましょう。なお、今年はうるう年のため、年間の必要休日日数が昨年より増える場合があります。忘れずに確認しましょう。

■ 参考リンク:厚生労働省「1年単位の変形労働時間制」

https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/kantoku/040324-6.html

[3] 新入社員の受け入れ準備

4月入社の新入社員について、受入れの準備を進めましょう。入社前研修や入社後のスケジュールを決定するとともに、寮や社宅の手配、デスク・制服・その他備品などの準備も必要となります。

また、新入社員の教育係となる従業員についても、教育指導や業務指導がパワハラに繋がるようなケースが起きないよう、適切な指導の基準や方法、心構え等を周知しましょう。

■ 参考リンク:厚生労働省 明るい職場応援団「パワーハラスメントの定義」

https://www.no-harassment.mhlw.go.jp/foundation/definition/about

 自分の持ち味に気づいていますか? 持ち味カードリニューアル発売中!

あなたは自分の『持ち味』に気づいていますか!?

自分にとって納得のいく人生を築くためには、いかに「自分の持ち味を活かすか」が大切です。それは特別に何か新しいものを付け加えることではなく、今の自分をフルに活かすということです。他人と比べる必要もありません。

そのように人生を送ることができれば、誰もが幸せな人生を獲得でき、社会に貢献することができます。

ところが多くの人々は自分自身の「持ち味」に気づいていないか、活かしきれていないようです。

弊社では、ビジネスパーソンに自身の「持ち味」を自覚し、活かしてもらうことは、自分らしくイキイキ働く拠り所となり、ひいては組織の成長発展や社会全体の活性化に大変意義のあることと考えました。

このような観点から「持ち味カード」を開発し、「持ち味」の奥深さ・素晴らしさの普及に努めております。

ぜひ、「持ち味カード」を活用して、あなたらしい輝く人生を獲得してください。

また、経営者におかれましては、社員の持ち味を活かした「持ち味経営」の実践を通じて、笑顔あふれる生産性の高い会社にしていただきたいと願っております。

TOPICS 労働関係情報

平成29年の雇用保険法改正に伴い、令和2年度より65歳以上の雇用保険被保険者の保険料徴収開始

平成29年の雇用保険法の改正により高年齢被保険者となった65歳以上の労働者について、保険料の徴収を免除する経過措置が平成31年度(令和2年3月まで)に終了し、令和2年度からは保険料の徴収対象となる。対象となるのは平成31年の保険年度の初日(4月1日)時点で満64歳以上の被保険者であり、事業主、被保険者ともに保険料を負担する。保険料の徴収については、労働保険の年度更新の集計基準(締日ベースか支払日ベース)にあわせて、徴収もれが発生しないよう注意する必要がある。

 

令和2年4月以後締結分から中小企業においても新様式での36協定届出が義務化

使用者が労働者に対して時間外労働や休日労働を行わせる場合に締結および労働基準監督署への届出が必要となる36協定(時間外・休日労働に関する協定届)について、令和2年4月1日以後の期間について協定する場合は、中小企業においても新様式での届出が必要となる。

新様式においては、原則となる時間外労働の上限(月45時間、年360時間)を超えて時間外労働を命じる場合の特別条項について、その発動要件は臨時的・突発的な場合に限るものであることが明確化されている。

「人」Book

ここから始める 働く人のポジティブメンタルヘルス』

川上 憲人/著 2019.6.10
大修館書店   1,700円+税

 

これまで企業が行うメンタルヘルス対策といえば、心の病気や、うつ・不安、ストレスといったネガティブな心の健康状態に対応しようとするものでした。つまり、ネガティブな心の健康状態のために生じたマイナスをゼロに戻すことに主眼が置かれていました。これに対して、本書で扱われるポジティブメンタルヘルスは、いきいきと生産的に働くことを支援する取組みであり、いわば心の健康状態をゼロからプラスへ、あるいはプラスをもっとプラスにすることに主眼が置かれています。

このところよく耳にするようになったワーク・エンゲイジメントもポジティブメンタルヘルスの1つです。ほかに、仕事のやりがいと達成感、職務満足度があります。これらのポジティブメンタルヘルスについて、その理論や考え方、実践ポイントなどの概要がわかりやすくまとめられた上、企業事例も紹介されており、概略を掴むのに適した一冊です。